遠隔解錠について、よくある誤解
その"リアルタイム"、
いざという時に信頼できますか?
いざという時に信頼できますか?
「クラウドの解錠ボタンを押せば、その場ですぐ鍵が開く」——そうイメージされる方は少なくありません。ですが、その裏側には見落とされがちな仕組みがあります。RemoteLOCKが選んだのは、あえて「その場では反映されない」設計と、それを補う、より確実な代替手段でした。
推奨ハートビート間隔 12時間
反映条件 通信発生時 (自動 or 操作)
緊急時の対応 事前発行コード
結論から
覚えておきたいのはこの3つ
クラウドからの遠隔解錠に対する不安の多くは、この3点を押さえておくだけで解消できます。
「常時オンライン」にはゲートウェイが要る
Bluetoothは省電力な分、常時オンラインには「ゲートウェイ」という中継機が必須。その電源断や通信障害が、そのまま「肝心な時に解錠できない」リスクになります。
RemoteLOCKの回答は「緊急コード」
事前に発行したPINコードを伝えるだけで即対応。通信を待たず、ネットワークが不通でもデバイス単体で解錠できます。
そもそも中継機を持たない
RemoteLOCKはWi-Fiに直接接続。ゲートウェイという故障点そのものが存在しません。
対象範囲について:本ページは電池駆動・Wi-Fi接続のRemoteLOCK本体(500i/700i/9jシリーズなど)を対象にしています。自動ドア・ゲート・エレベータ向けの「TOBIRA」は有線LAN接続のため常時オンラインで、クラウドからのリアルタイム遠隔解錠に対応しています。また、後づけ型の「SADIOT ROOM」もその場での遠隔解錠に対応しています。この2つは、ここで説明するハートビート通信の仕組みの対象外です。
なぜこの方式なのか
「リアルタイム遠隔解錠」の裏にある、ゲートウェイという弱点
Bluetooth(BLE)を使うスマートロックは、省電力な通信規格である分クラウドと常時オンライン接続にしやすいという特徴があります。ですが、その常時オンライン接続を成立させているのは、BLEの電波をインターネットへ橋渡しする「ゲートウェイ」という、もう一台の機器です。ゲートウェイの電源断・設置不良・Wi-Fi切断は、そのまま「肝心な時に解錠できない」という結果に直結します。RemoteLOCKはデバイスがWi-Fiルーターへ直接つながるため、この中継点そのものが存在しません。
「ゲートウェイ」は、スマートロックのBluetooth電波を受け取り、Wi-Fi経由でインターネットへ橋渡しする専用の中継機器。本体とは別に、設置場所・電源・ネットワーク環境を用意する必要がある。
下の2枚は、クラウドからの指示が実際にスマートロックへ届くまでの経路です。ゲートウェイが正常なときと、電源が落ちたときを並べています。
ゲートウェイが正常なとき。どちらの方式でも解錠できます。
ゲートウェイの電源が落ちたとき。Bluetooth方式の経路はゲートウェイの位置で途切れます。RemoteLOCKは中継点がないため、同じ状況でも常につながります。
つまり「常時オンラインでリアルタイムに解錠できる」という便利さは、「ゲートウェイという、もう一台の機器が常に正常に動き続けること」と引き換えになっている場合がある、ということです。RemoteLOCKは通信の即時性ではなく、経路のシンプルさと安定性を優先しました。では、その上で「今すぐ遠隔で開けたい」場面にはどう対応するのか。次で説明します。
RemoteLOCKの回答
「今すぐ開けたい」には、緊急用の解錠コードで即応します
RemoteLOCKが推奨しているのは、緊急用の暗証番号(PINコード)をあらかじめ発行しておくという運用です。通信の発生を待つ必要がなく、結果としてゲートウェイ経由の「リアルタイム解錠」よりも安定して機能します。
1
緊急用コードを複数発行
クラウド管理画面で、緊急時専用のアクセスユーザー/ゲストのPINコードをあらかじめ作成し、デバイスに同期しておく。
2
電話・チャットで番号を伝達
「今すぐ開けたい」瞬間に、発行済みの番号を相手に伝えるだけ。通信の発生を待つ必要がない。
3
使用後は無効化・変更
伝えた番号は、使用後にクラウド管理画面から削除または変更し、セキュリティを保つ。
緊急用コードの経路は、伝達から照合・解錠までクラウドやインターネットを一切経由しない。これまでの図で見た通信経路の中で、最も短く、最も切れにくい経路になる。
ポイント:この方式は暗証番号をデバイス本体側で照合するため、ネットワークやゲートウェイの状態に一切左右されません。「常時オンラインだからこそ、そこが止まれば解錠できない」ゲートウェイ経由のリアルタイム解錠とは対照的に、通信を必要としないぶん、むしろ安定して機能します。
| 比較項目 | クラウド即時解錠(BLE系のイメージ) | RemoteLOCK 緊急コード方式 |
|---|---|---|
| ネットワーク不通時 | 使用できない | 使用できる(本体単体で照合) |
| 開錠の速さ | 瞬時 | 瞬時(番号を伝えるだけ) |
| 事前準備 | 不要 | コードの事前発行が必要 |
| ゲートウェイ等の中継機器 | 必要になりやすい | 不要 |
補足:現地に人がいる場合は、本体のキーパッド操作/サムターン操作を一度行ってもらうことでも通信が発生し、クラウド上の変更が同期されます(1分ほど)。あくまで応急処置であり、恒常的な遠隔解錠の代替にはなりません。
詳しく知る
通信のタイミングと、間隔設定の目安
直接Wi-Fiにつながる代わりに、RemoteLOCKは通信を必要な瞬間だけに絞って電池を温存しています。通信が発生するのは、次の2つのタイミングだけです。
① 定期通信(ハートビート)
クラウド管理画面で設定した一定間隔で、RemoteLOCKが自ら電源を入れて通信します。
② 操作トリガー
本体のキーパッド操作、またはサムターン(物理鍵)操作を行った瞬間にも通信が発生します。それ以外の時間、RemoteLOCKはスリープ状態です。
クラウド管理画面の「デバイス」→「設定」。右上の「ハートビート間隔」欄で通信間隔を選択できる(この例では8時間)。その下の「Wi-Fi接続するタイミング」には、通信が発生する条件として「ハートビート間隔・キーパッド操作」が表示されている。
「解錠」ボタンを押しても、鍵はまだ動いていない
クラウドの操作は「予約」。反映は次の通信タイミングで。
クラウド管理画面の「ロック」スライダを操作すると、実際には「ロック解除の保留」という予約が作られるだけです。この予約が実行されるのは、次にRemoteLOCK本体と通信した瞬間——つまり、次のハートビートが来た時か、誰かが本体のキーパッド/サムターンに触れた瞬間のどちらか早い方です。
操作前
スライダー操作直後
予約のみ
次の通信タイミングで
本体に反映
ハートビート間隔を12時間に設定した例。0:00の通信後、7:00にクラウドで行った変更は、誰も本体に触れなければ次のハートビートである12:00にまとめて反映される。ただし途中で誰かがキーパッド操作/サムターン操作を行えば、その瞬間に通信が発生し、待たずに反映される。
実際には、途中で誰かがデバイスに触れればもっと早く反映されます。上の例は「誰も本体を操作しなかった場合」の最大待ち時間です。反映タイミングは「次のハートビート」と「誰かが最初にデバイスへ触れた瞬間」のどちらか早い方になります。
設定の値
選べる間隔と、電池の持ちの目安
ハートビート間隔は、クラウド管理画面の「デバイス」→「設定」で変えられます。選べるのは、常時、5分、15分、20分、30分、1時間、2時間、4時間、8時間、12時間です。弊社では12時間を推奨しています。クラウド管理画面にデバイスを登録したときの初期値は4時間です。
「常時」と「5分」はお使いにならないでください。 電池の消耗が著しいためです。「常時」に設定しても、消耗を抑えるために12時間後には自動で1時間へ変わります。常に最新の状態が保たれ続けるわけではありません。
| ハートビート間隔 | 想定する施設 | 電池の持ちの目安 |
|---|---|---|
| 5分 | 推奨しません | 1か月程度 |
| 1時間〜 | 時間貸しの施設 | 2〜3か月程度 |
| 12時間〜 | 宿泊施設 | 2〜4か月程度 |
※ メーカー品のアルカリ電池を使った場合の目安です。扉の開閉の回数などで変わります。詳しくは ハートビート間隔と電池持ち期間の目安情報 をご覧ください。設定の手順は (5)ハートビート間隔(Wi-Fi接続間隔)の設定 にあります。
その場で同期させたいとき
本体を一度操作していただくと通信が起きます
発行したばかりの番号がまだ本体に届いていないときは、現地の方に本体を一度操作していただくと通信が発生します。解錠に失敗してもかまいません。キーを押していただくだけでも同じです。押すキーは機種によって変わります。
| 機種 | 押すキー |
|---|---|
| RemoteLOCK 5i・500i | LOCKSTATEキー(カギマーク) |
| RemoteLOCK 7i・700i | * |
| RemoteLOCK 8j・9j・9j-Q・900j、WEST E06・E06t | ✓ |
※ 操作から1分ほどでクラウドと同期されます。同期されたあとに、あらためて暗証番号を入力していただくと解錠できます。
まとめ
誤解 vs 実際
| よくある誤解 | 実際の仕様 |
|---|---|
| ✕ 常時オンラインで接続できる方式の方が優れている | ✓ 常時接続を支えるゲートウェイが故障点になる。RemoteLOCKは緊急コードで同等以上に即応でき、経路もシンプル |
| ✕ リアルタイム解錠がないと緊急時に困る | ✓ 緊急用コードなら通信を待たず即対応でき、通信不通時にも強い |
| ✕ 解錠ボタンを押せば、その場で鍵が開く | ✓ 次の通信タイミング(ハートビート/操作トリガー)まで反映されない |
| ✕ 通信間隔は短いほど良い | ✓ 電池消耗とのトレードオフがある。推奨は12時間 |
FAQ
よくある質問
Bluetooth方式のスマートロックのように、クラウドからリアルタイムで遠隔解錠することはできますか?
標準機能としてクラウドから瞬間的に解錠する仕組みは持っていません。ただし、あらかじめ緊急用の暗証番号を発行しておく方式であれば、通信を待たずに同等以上のスピードで対応でき、しかもネットワークが不通の状況でも機能します。BLE系のリアルタイム接続は「ゲートウェイ」という中継機器が正常に動作していることが前提になるため、その一台に依存するリスクがある点もあわせてご検討ください。
ハートビート間隔は途中で変更できますか?
はい、クラウド管理画面の「デバイス」→「設定」からいつでも変更可能です。ただし、その変更自体も次回の通信タイミングで反映されます。
ハートビート以外に通信するタイミングはありますか?
あります。本体のキーパッド操作、または対応機種でのサムターン(物理鍵)操作を行った瞬間にも通信が発生し、同期が行われます。
通信不良や停電時は解錠できませんか?
緊急用の暗証番号を使えば、デバイス単体で照合するためネットワークの状況に左右されず解錠できます。停電時も、本体が動作する限り操作可能です(電池駆動の機種は電池残量がある限り、外部電源に対応した機種は電源の系統によって動作します)。
不安なのは「仕組みを知らない」から。
ハートビートの仕組みと、緊急用コードという代替手段を知っておけば、クラウドの解錠ボタンが「その場で反映されない」ことは弱点ではなく、安定性のための設計だと分かります。最新の仕様は必ずクラウド管理画面および公式サポートサイトでご確認ください。
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