ご依頼を受けたとき
施工後の不具合の切り分け
施工パートナー・施工会社の方に向けて、取り付けたあとに「鍵がかからない」「つまみが重い」「正しい番号なのにエラーになる」「電源が入らない」と呼ばれたときに、施工によるものか製品によるものかを見分ける順番と、現場で多い原因(側圧・ストライク・電源・結露)をまとめました。RemoteLOCK の各機種に共通の見方で、サポート窓口の2025〜2026年の対応例をもとにしています(一部は機種によって違います)。
お客様にお送りしている切り分けの手順は別の記事にあります。 機種ごとの動かし方、電池の交換、解錠の状態を覚えさせる操作(5i・500i・8j系・9j系・900j系・E06系は 140、7i は*を2回)は施錠・解錠の動きがおかしいときにまとめています。この記事は、その先で施工店が現地で見るところを扱います。
切り分けの最初
まず扉を開けた状態で動かす
施工後の不具合は、最初に扉を開けた状態で解錠・施錠を2〜3回くり返し、本体だけで動くかを確かめます。開けた状態で動き、閉めると動かない(ガチャガチャと音がする)なら、本体は正常で、扉と枠の側(建付け)の問題です。受けと建付けを調整します(側圧と負圧・ストライクと受けの当たり)。開けた状態でも動かないなら、本体の側を見ます(現地で見るところ)。
開けた状態と閉めた状態の両方で動かした結果を、報告に添えてください。 どちらか一方だけでは、施工によるものか製品によるものかを見分けられません。
※ 電池の交換と、解錠の状態を覚えさせる操作(5i・500i・8j系・9j系・900j系・E06系は 140、7i は*を2回)は、本体の側を見る前に試します。手順は施錠・解錠の動きがおかしいとき、施工のときの確かめ方は取り付け後の動作確認にあります。
開けた状態でも動かないとき
現地で見るところ
扉を開けた状態でも動かないときは、施工パートナーが現地で本体の取り付けの状態を見ます。見るところは次の3つです。
現地で見る3つのところ
□ インナーユニットの垂直・水平:室内側のユニットが、傾かずに取り付けられているか
□ クラッチング:サムターンやシフターを手で回す操作が、重く引っかかる状態(内部のクラッチのずれ)になっていないか
□ 汚れ:汚れで動きが悪くなっていないか
調整で直れば、組み付け直して動作を確かめます。調整で直らなければ、サポート窓口に状況を報告し、交換品の手配を受けて本体を交換します。交換の受け付けと保証期間の内外の扱いは故障したときの交換にあります。
サポート窓口に寄せられた例
よくある施工起因の不具合
サポート窓口で施工によるものと分かった不具合には、次のようなものがあります。取り付けのときと、点検で呼ばれたときの確認にお使いください。
| 部位 | 施工で起きていたこと |
|---|---|
| リードスイッチ・配線 | リードスイッチとマグネットの距離が離れている/施工中にリードスイッチやアンテナ線を切ってしまった/配線を挟み込んでショートさせた/マグネットを挟み込んで壊した |
| 錠前・受け | テールピースの向きが違う/デッドボルトとストライクの位置がずれている/ストライクの遊びが足りず、ラッチが変形した |
| 締め付け・枠・端子・まわりの部材 | ネジの締め付け・既存の枠との調整・電池カバーの端子・まわりの部材(ドアクローザーなど)との干渉。例はRemoteLOCKの購入と取り付けの流れの「取り付けの手配」にあります |
リードスイッチとマグネットの点検はオートロックがかからないとき、500i のストライクの受けの深さと遊びは500iの取付チェックにあります。
※ どの施工会社の現場でも起きうる例です。
換気扇・給気口・アンダーカット
側圧と負圧
換気扇を回すと扉が室内側に引かれる部屋(室内が負圧になる部屋)では、デッドボルトに横から力(側圧)がかかり、サムターンやシフターの手動の操作が重くなります(クラッチング)。側圧がかかっている限り、機種を替えても同じ症状が出ることがあります。側圧を消すと、大きく改善します。
負圧が疑われる部屋で確かめるところ
□ 給気口:客室に給気口があるか、ふさがっていないか
□ アンダーカット:扉の下に、空気が通るすき間があるか
□ ストライクの受け口:デッドボルトが受け口の縁に押し付けられていないか
受け口の当たりが原因のときは、受けの位置や受け口の大きさを直します。給気口とアンダーカットの確認は建物の側の話なので、管理会社やオーナー様にもあわせてお伝えください。
交換の前に、給気と受け口の当たりを確かめてください。 側圧がかかっている限り、本体や機種を替えても同じ症状が出ることがあります。
削る・位置を直す・溶接を確かめる
ストライクと受けの当たり
扉を閉めたときだけ動かない、鍵がかからないときは、デッドボルトやラッチとストライク(受け)の当たりを見ます。現場で直した例は次のとおりです。
| 起きていたこと | 直し方 |
|---|---|
| 側圧で、デッドボルトの内側がストライクプレートの穴と擦れていた | ストライクプレートを削って、当たらないようにした |
| 本体を交換したあとも、オートロックが作動しない | ストライク部の溶接が外れていたことが原因とみられた。受けの固定を確かめる |
ストライクの遊びが足りないと、ラッチが変形することもあります。受けを直したあとは、扉を閉めた状態で解錠・施錠を2〜3回くり返し、引っかからずに動くことを確かめてください。
電池と、外部電源の電源アダプター
電源の見方
電池で動かしている本体
電池が減ると、デッドボルトの動きが遅くなったり、途中で止まったりします。まず新しい電池に替えて試します。ボタンが光らない・反応しないときの確かめ方はボタンを押しても反応がない・159が表示されるときにあります。電池を入れても電源が入らないときは、電池カバーや端子の取り付けも確かめてください。
外部電源で動かしている本体(9j系・900j系・8j系)
外部電源の物件で、次の症状が出たときは、電源アダプター(ACアダプター)の交換で直った例が多くあります。
- 電池残量が下がる、0%と表示される
- 「159」が表示される
- テンキーが反応しない
- 再起動をくり返す
まず電源アダプターやハーネスを抜いて5分ほど置き、挿し直します。
直らなければ、切り分けのときだけ、一時的に本体に電池を入れてみます。残量が100%と表示されれば、本体ではなく外部電源の側(電源アダプターとケーブル)の問題です。外部電源の側の問題なら、電源アダプターを交換し、それでも直らなければハーネスを交換します。
確かめたら電池は必ず外してください。 外部電源の本体に電池を入れたままにすると、液漏れなどの故障の原因になります。
電源アダプターの交換の手順は外部電源の電源アダプターの交換、外部電源化の配線と部材は9j系・900j系の外部電源化にあります。
施工のあとしばらくして出る故障
結露とサビによる故障
屋外や、内外の温度差が大きく結露しやすい扉では、電池ボックスや基板がサビて、「電源が入らない」「テンキーが反応しない」といった故障が出やすくなります。
夏の多湿な時期に、エアコンで室内を強く冷やす部屋では、内外の温度差でインナーユニットの中に結露が入り、交換が必要になった例があります。半屋外の場所では、台風の風雨の吹き込みも原因になります。
結露やサビは設置環境による故障で、施工の不具合とも製品の不具合とも扱いが違います(費用と保証の考え方)。屋外・軒下・海の近くへの設置の条件は屋外・軒下へのRemoteLOCK設置、防錆処理は9j・900jの防錆処理にあります。
施工起因と製品起因
費用と保証の考え方
| 原因 | 扱い |
|---|---|
| 施工によるもの | 製品の保証の対象外です。施工の不良が疑われるときは、弊社から施工パートナーに改善を依頼します。改善にかかる費用はお客様のご負担です。施工パートナー以外が取り付けた現場では、施工パートナーが改善をお引き受けしないこともあります |
| 製品によるもの | 出荷から1年の保証期間の内は、製造上の不具合・初期不良が保証の対象です |
| 設置環境によるもの | 室内側ユニットも雨風に当たる完全屋外での利用は、保証の対象外です(屋外・軒下へのRemoteLOCK設置)。結露や塩害による故障の扱いは、保証書の規定によります |
原因の切り分けと手直しのための訪問の費用の目安は、お客様向けのRemoteLOCKの購入と取り付けの流れの「取り付けの手配」に載せています。保証の条件は製品に同梱の保証書が正で、交換の流れは故障したときの交換にあります。
取り付けたときの動作の確認が、あとの切り分けの材料になります。 取り付けのときに施錠・解錠の動きを確かめていないと、施工によるものか製品によるものかを見分けられず、保証の対象にできないことがあります。確かめる順番は取り付け後の動作確認にあります。
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