施工資料 / TOBIRA
TOBIRAの接続と振る舞い
TOBIRA(今ある電気錠や自動ドアに後から付ける、クラウド型の入退室管理システム)を施工するための資料です。コントロールボックスの組み立てと設置、TOBIRA基板とリーダー・電気錠制御盤の結線、自動ドアや電気錠制御盤との連動、解錠の操作ごとの振る舞い、エレベーターの各階制御までをまとめています。施工パートナー(鍵屋さん・施工会社)と、配線を受け持つ電気設備業者様、建物の設計・設備のご担当者様に向けた内容です。RemoteLOCKサポート窓口の資料「TOBIRA接続/振る舞いについて」(2026年6月1日版)をもとにしています。
TOBIRAの基板(コントローラー)について。 この記事の「TOBIRA基板」は、Mercury社のコントローラー LP1501(赤い基板)です。LP1501 は後継の MP1501 に切り替わっていきますが、施工のしかたは同じです(TOBIRAのローカル設定とクラウド登録)。
しくみ
TOBIRAのしくみとシステム構成
TOBIRAは、既設の電気錠や自動ドアに後付けできる「クラウド型入退室管理システム」です。扉の横の認証リーダー(テンキーなど)で暗証番号やカードを確かめ、有効な情報であれば、コントロールボックスの中のTOBIRA基板が、電気錠の制御盤や自動ドアの装置へ解錠の信号を送ります。入室者と扉の管理は、Webブラウザで使うRemoteLOCKのクラウド管理画面で行います。
1Fエントランスへの導入のイメージ。認証リーダー → TOBIRA基板 → ルーター → RemoteLOCKクラウド → Webブラウザの入退室管理システム
| 特長 | 内容 |
|---|---|
| ① クラウド管理 | 人も施設も一括でクラウド管理。多数の入室者、多数のドアを、いつでもWebで管理できます。 |
| ② 拡張性 | APIでシステムを自由に拡張できます。自社の業務システムや外部サービスと連動できます。 |
| ③ 柔軟運用 | テンキーや2次元コード(QRコード)など、用途や運用に合わせて最適な認証方法を選べます。 |
| ④ 後付け導入 | 今ある電気錠や自動ドアに後付けで導入できます。既設のドアやゲートを手軽にクラウド管理にできます。 |
システム構成
認証リーダー、TOBIRA基板、電気錠制御盤、電気錠・電磁錠、ルーターでつくります。TOBIRA基板と電気錠制御盤はコントロールボックスに収めます。
| つながり | 役目 |
|---|---|
| 認証リーダー → TOBIRA | 認証した情報が、管理システム(RemoteLOCKクラウド)の上で有効な情報かどうかを判定します。 |
| TOBIRA ⇄ 電気錠制御盤 | 管理システムの上で有効な情報である場合、電気錠制御盤へ解錠の信号を出します。 |
| 電気錠制御盤 → 電気錠・電磁錠 | 扉の電気錠・電磁錠(美和ロック、ゴールなど)を動かします。 |
| TOBIRA基板 → ルーター → 管理システム | TOBIRA基板は LANケーブルでルーターにつなぎ、RemoteLOCKクラウドと通信します。 |
| 電源 | コントロールボックスに AC100V を引き込みます。 |
システム構成。左は電気錠を付けた扉の例、右下はコントロールボックスの外観と中の様子
※ 電気錠の写真はイメージです。
※ 設置方法は、現場ごとに打ち合わせて決めます。
屋外ゲートへの導入例
弊社が運営・管理するテニスコートでは、TOBIRAでアクセス管理を行っています。門扉の横に認証リーダー、門扉に電気錠、そばの支柱にコントロールボックス(TOBIRA基板を格納)を付け、電源と有線LANの配線は、建屋からコントロールボックスまで地中配線で敷設しています。
左:支柱に付けたコントロールボックス(TOBIRA基板を格納)。右:認証リーダーと電気錠。電源と有線LANは地中配線
※ 門扉や屋外のゲートへの導入の考え方は 電気錠・自動ドア・門扉への導入 をご覧ください。
機器一式
機器一式と、物件でご用意いただくもの
TOBIRA基板・認証リーダー・コントロールボックスと、その他の工事雑材・副資材は弊社からご提供します。電気錠や自動ドア、ルーター(インターネット回線)、AC100V の電源は、設置する物件でご用意ください。
ご提供する機器
| 機器 | 補足 |
|---|---|
| TOBIRA基板 | — |
| 認証リーダー | 「テンキー/カード/2次元コード」のリーダーか、「テンキー/カード」のリーダーのどちらか |
| コントロールボックス | 写真はイメージです |
| その他工事雑材・副資材 | — |
設置する物件でご用意いただく機器・設備
| 機器・設備 | 補足 |
|---|---|
| 電気錠・電磁錠が設置された扉、または自動ドア | 電気錠が設置されていない扉の場合は、電気錠も含めたご提案ができます |
| ルーター(インターネット回線) | — |
| AC電源 100V | — |
左:ご提供機器。右:設置物件でご準備が必要な機器・設備
※ 認証リーダーは、上の2種類のほかにもお選びいただけます。
※ リーダーのデザインは予告なく変わる場合があります。テンキー/カードのリーダー:https://www.acxhk.com/k-series
※ ICカードは、FeliCaカードかEMカードのどちらかです(https://www.acxhk.com/x-series)。EMカードをお使いになる場合は、事前に特注でのご注文が必要です(解錠方法と対応機種)。
※ 上記以外の場所への設置や、電気錠の付いていない扉は、ドア画像 送付フォーム(扉が複数のときは 複数ドア情報フォーム)から扉のお写真をお送りください。今の電気錠や自動ドアがある場合は、制御盤と自動ドアの装置の型番がわかる写真もあわせてお送りください。
導入確認
導入前に確かめること(配線と工事区分)
TOBIRAの設置に必要な配線は、お客様(電気設備業者)側でご準備いただく必要があります。電気錠制御盤(または自動ドアのエンジン(制御装置))と配線について、お客様(電気設備業者)側でご用意いただけるかをご確認ください。
電気錠・電磁錠制御盤(または自動ドアのエンジン)
□ 電気錠・電磁錠制御盤(または自動ドアのエンジン)に外部接点があること。この接点をTOBIRA基板と接続します
配線チェック1〜3の場所。電気錠・電磁錠制御盤(または自動ドアのエンジン)には接点が必要です
工事区分
配線チェックの1〜3ごとに、お客様(電気設備業者)と弊社の施工パートナーの受け持ちを分けています。
| 配線チェック | お客様(電気設備業者) | 弊社の施工パートナー |
|---|---|---|
| 1 電気錠 〜 コントロールボックス | 電気錠からコントロールボックスまでの配管および配線 | コントロールボックスの取り付け、配線の基板への接続 |
| 2 コントロールボックスの設置場所 | コントロールボックスの設置場所への、100V電源と LANケーブル(インターネット接続)の配線 | 電源の接続、LANケーブルの接続、TOBIRAの設定 |
| 3 コントロールボックス 〜 テンキー | コントロールボックスから新たに設置するテンキーへの配管および配線 | コントロールボックスと配線の結線、テンキーと配線の結線 |
※ TOBIRAのネットワークの設定は施工パートナーが行います。TOBIRA基板には固定のIPアドレスを設定しますので、IPアドレス・サブネットマスク・デフォルトゲートウェイ・DNSサーバーのIPアドレスを事前にうかがいます。手順と、通信に使うポートは TOBIRAのローカル設定とクラウド登録 をご覧ください。
ケーブル
使うケーブルと部材
コントロールボックスとテンキーリーダーのあいだは CPEV の5芯、コントロールボックスと電気錠制御盤のあいだは AE の4芯でつなぎます。配管はどちらも φ22 の PF管です。
| つなぐところ | ケーブル | 配管 | 参考 |
|---|---|---|---|
| コントロールボックス 〜 テンキーリーダー | CPEV0.9-5P エレベーターの制御では必須です。それ以外は CPEV0.65-5P でも施工できます |
φ22 PF管 | 電材堂 CPEV |
| コントロールボックス 〜 電気錠制御盤 | AE0.9-4C | φ22 PF管 | 電材堂 AE |
| コントロールボックスの電源と通信 | AC100V(コンセントまたはFケーブル)と、インターネット接続用のケーブル(ルーターから) |
| 部材 | 使い方 |
|---|---|
| 抵抗 1kΩ | TOBIRA基板の D0(DAT)と D1(CLK)に、それぞれ1本ずつつなぎます。リーダーの2台目も同じです。場所は リーダーとTOBIRA基板の結線 の端子の表をご覧ください。 |
| その他の資材 | 現場に合わせて適宜ご準備ください。 |
リーダーと基板のあいだの配線(CPEV)は、100mくらいまでは問題ありません。100mを超えるときは、中継・増幅のための部材(コンバータ)が必要です(通線距離が長いとき)。
※ TOBIRA基板の詳しい仕様は、基板メーカーの LP1501 インストレーションマニュアル をご覧ください。電気錠や自動ドアのシステムの側は、それぞれの機器の設定資料をご覧ください。
コントロールボックス
コントロールボックスの中の配置と電源
コントロールボックスには、TOBIRA基板を最大2枚と、電気錠コントローラーを収められます。下の写真は、電源、電源インターフェイス、TOBIRA基板1枚を結線した例です。
左上:TOBIRA基板。左下:電源インターフェイス。右:電源。右下:電源インターフェイスの拡大(黄色の枠が AC100V の入力端子)
| 部分 | 内容 |
|---|---|
| AC100V 入力端子 | 電源インターフェイスの「AC100V」の端子台に、L・N・FG をつなぎます(写真の黄色の枠)。 |
| 電源インターフェイスの出力 | DC24V と DC12V の端子があります。写真では DC12V の端子から、赤と黒の線で TOBIRA基板の B端子台へ給電しています(B端子台は接続済み)。 |
| スイッチ | 電源インターフェイスに OFF/ON のスライドスイッチがあります。 |
※ TOBIRAの機器を収めるボックスの大きさは、縦300mm×横250mm×深さ120mm程度が目安で、構成によって前後します(電気錠・自動ドア・門扉への導入)。
※ 基板の電源の入れ直しは TOBIRAの再起動 をご覧ください。
結線
リーダーとTOBIRA基板の結線
TOBIRA基板には、A〜E の5つの端子台があります。自動ドアへの出力は A、電源は B、リーダーの2台目は C、1台目は D、ドアセンサーは E です。リーダーの線は、下の表の色に合わせて接続します。
TOBIRA基板の端子台 A〜E。青い枠がジャンパスイッチ。右はQRリーダーの線の色(基板のラベルの一部はぼかしています)
D-0(DAT)と D-1(CLK)には、それぞれ 1kΩ の抵抗を追加してください。 リーダーの2台目も同じです。
給電の切り替え。 PoE と外部電源での給電の切り替えは、基板のジャンパスイッチで行います。出荷時の設定は PoE 給電です。
端子台の割り当て
| 端子台 | 番号 | 端子 | 線の色 | つなぐもの |
|---|---|---|---|---|
| A | ① | NC | — | 自動ドアの2台目のグループ(NC) |
| A | ② | 2-C | — | 自動ドアの2台目。自動ドアのエンジン(制御装置)へ(極性なし) |
| A | ③ | NO | — | 自動ドアの2台目。自動ドアのエンジン(制御装置)へ(極性なし) |
| A | ④ | NC | — | 自動ドアの1台目のグループ(NC) |
| A | ⑤ | 1-C | — | 自動ドアの1台目。自動ドアのエンジン(制御装置)へ(極性なし) |
| A | ⑥ | NO | — | 自動ドアの1台目。自動ドアのエンジン(制御装置)へ(極性なし) |
| B | ① | GND | — | 電源 DC12V の供給(接続済み) |
| B | ② | VIN | — | 電源 DC12V の供給(接続済み) |
| B | ③ | GND | — | — |
| B | ④ | VO | — | — |
| C | ① | DAT | 緑 | リーダーの2台目 |
| C | ② | CLK | 白 | リーダーの2台目 |
| C | ③ | BZR | 黄 | リーダーの2台目 |
| C | ④ | LED | 橙 | リーダーの2台目。2台目の赤は D-⑥、黒は D-① に接続 |
| D | ① | GND | 黒 | リーダーの1台目。2台目があるときは 2台目の黒と共用 |
| D | ② | DAT | 緑 | リーダーの1台目。1kΩ の抵抗を追加 |
| D | ③ | CLK | 白 | リーダーの1台目。1kΩ の抵抗を追加 |
| D | ④ | BZR | 黄 | リーダーの1台目 |
| D | ⑤ | LED | 橙 | リーダーの1台目 |
| D | ⑥ | VO | 赤 | リーダーの1台目。2台目があるときは 2台目の赤と共用 |
| E | ①・② | IN-2 | — | ドアセンサー(通常は使いません) |
| E | ③・④ | IN-1 | — | ドアセンサー(通常は使いません) |
※ B端子台は出荷の時点で接続済みです(電源 DC12V の供給)。
端子台の割り当て表(D の ②・③ に 1kΩ の抵抗)
リーダーの線の色
QRリーダー(テンキー/カード/2次元コードのリーダー)の6本の線は次のとおりです。1台目は D端子台に、線の色を合わせてつなぎます。
| 線の色 | 信号 | 1台目のつなぎ先 |
|---|---|---|
| 赤 | DC12V | D-⑥ VO |
| 黒 | GND | D-① GND |
| 緑 | D-0 | D-② DAT(1kΩ の抵抗を追加) |
| 白 | D-1 | D-③ CLK(1kΩ の抵抗を追加) |
| 黄 | Beep | D-④ BZR |
| 橙 | LED | D-⑤ LED |
LP1501 の標準の結線図
基板メーカー(Mercury)の LP1501 の結線図です。電源、錠、リーダー、ドアの接点、増設モジュールのつなぎ方を示しています。図の中の英語の内容は次のとおりです。
| 図の表記 | 内容 |
|---|---|
| POWER SUPPLY 12 VDC | 12V の直流電源(12 VDC power supply)。基板と周辺機器に給電します |
| ADC-AC-LP1501 | TOBIRA基板(LP1501)。上部に NETWORK CONNECTION(LAN の接続) |
| RELAYS → LOCK(−・+) | リレーの端子から錠(LOCK)へ |
| READER 1・READER 2(DATA・CLOCK) | リーダーの端子。※リーダー1は、増設モジュールに結線しない場合、リーダーにつなげます。リーダー1のコネクタは GND・DAT・CLK・BZR・LED・VO の順 |
| INPUTS → DOOR CONTACT/REX | ドアの接点・退出ボタン(Request to Exit)。注:退出ボタン(REX)の機器は電源が要る場合があります。標準的なドアの接点には電源は要りません |
| CABINET TAMPER SWITCH(J7) | ボックスの扉のタンパースイッチ。J7 につなぎます |
| SINGLE READER EXPANSION MODULE/TWO READER EXPANSION MODULE | 増設モジュール ADC-ACX1(ADC-AC-MR50・リーダー1台用)または ADC-ACX2(ADC-AC-MR52・リーダー2台用)。TR+・TR−・GND で基板と、GND・VIN で電源とつなぎます |
出典:Mercury LP1501 の結線図
設置例
設置の例
機器の配置(平面図の例)
宿泊施設の平面図に、コントロールボックス(B)、テンキー(TK)、電気錠制御盤(E)の位置を書き込んだ例です。テンキーは風除室の入口に、コントロールボックスと電気錠制御盤は受付のそばに置いています。
TOBIRA機器設置概要(平面図)
配線と機器の凡例
| 記号 | 機器 | 内容 |
|---|---|---|
| B | コントロールボックス | コントローラーと関連機器は、1つのボックスに収めて設置します。AC100V(コンセントまたはFケーブル)と、インターネット接続用のケーブル(ルーターから)を引き込みます。 この例のボックスの寸法:幅300×高さ300×奥行き160mm(図の表記は「300(W)x300(W)x160(D)」) |
| TK | テンキー | 壁に面付けで設置します。接続端子を収めるために、設置する壁の中にスペースを取るか、裏ボックスの設置が必要です。 この例のテンキーの寸法:幅84×高さ122×奥行き22mm(図の表記は「84(W)x122(W)x22(D)」) |
| E | 電気錠制御盤 |
| 区間 | ケーブル |
|---|---|
| B 〜 TK | CPEV0.65-5P ×1(φ22PF) |
| B 〜 E | AE0.9-4C ×1(φ22PF) |
コントロールボックスとテンキーの設置例
コントロールボックス(B)。矢印の先に設置
テンキー(TK)。扉の横の壁に面付け
コントロールボックスの中
リーダーの設置例
インターホンの下に設置した例
インターホンの横に設置した例(QRコードに対応したリーダー)
自動ドア
自動ドアとの連動
TOBIRAは、無電圧a接点で自動ドアを制御します。クラウド管理画面のオートロックの設定時間のあいだ、接点を閉じた状態(make)に保ち続けます。
自動ドアの側の無電圧a接点の制御は、「起動センサーの ON/OFF」と「自動ドア自体の開閉の制御」の2つで受け付けます。施工のときは、起動センサーの ON/OFF の側に接続してください。スケジュールの設定を、自動ドアの側ではなく RemoteLOCK の側からすべて行うためです。(参照:ナブコ 自動ドアのしくみ)
この前提で、TOBIRAのリーダーで認証したときの自動ドアの動きは次のとおりです。
| # | 連動のトリガー | 認証OKのとき | 認証NGのとき | カギの開閉スケジュール(設定の例) |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 起動センサー | 起動センサーが、設定画面で指定した秒数のあいだ ON になる。 起動センサー(人感など)が検知するとドアが開く |
起動センサーは OFF のまま。起動センサーの検知域に入ってもドアは開かない | 07:00 起動センサー(人感など)が常に ON → 認証は不要 08:00 起動センサー(人感センサー)は常に OFF → 認証すると、起動センサーに従ってドアが開く |
| 2 | ドアの開閉 | ドア自体が開く | ドア自体は閉じたまま |
07:00 ドア自体が開いたままになる → 認証は不要 08:00 ドア自体が閉じる → 認証するとドア自体が開く |
※ 2 のように「自動ドア自体の開閉の制御」につなぐと、カギの開閉スケジュールで解錠している時間は、ドアが開いたままになります。スケジュールのしくみは デバイススケジュールのしくみ をご覧ください。
電気錠制御盤
電気錠制御盤(BAN-DS1)との接続
電気錠制御盤で制御するときは、制御盤のタイマー入力端子に接続します。TOBIRAは無電圧a接点で、クラウド管理画面のオートロックの設定時間のあいだ接点を閉じ(make)続けます。
美和ロック(MIWA)の2線式電気錠制御盤「BAN-DS1」の例です。外部のスイッチやタイマー機器からタイマー入力端子に信号を送ると、電気錠を連続解錠の状態に保てます。仕様と接続は次のとおりです(美和ロック株式会社 BAN-DS1 仕様書より。株式会社アイデンティクサービスのWebサイトで公開:BAN-DS1 仕様書)。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 機能 | 連続解錠(タイマー入力) |
| 対象の端子台 | タイマー入力端子(青色) |
| 入力信号 | 無電圧a接点(連続入力)または無電圧b接点 |
| 接点容量 | DC27V 0.1A 以上 |
| TOBIRAとの接続 | タイマー入力端子に、TOBIRAの a接点の端子を接続します |
出典:美和ロック株式会社 BAN-DS1 仕様書。青い枠がタイマー入力端子
| 図の表記 | 内容 |
|---|---|
| ≪外部機器接続端子≫ | 火報信号入力端子(赤)、電気錠接続端子(緑)、2線式操作表示器接続端子(黄)、インターホン入力端子(白)、タイマー入力端子(青) |
| そのほかの部分 | ベースプレート、通線口、AC100V端子台(電源コード付き)、バッテリー基板端子台、BAN-D・485接続端子、ディップスイッチ(SW1)・錠種設定スイッチ(SW2)・錠種判別スイッチ(SW3)、HA機器接続端子(JEM-A端子)、オプション端子(左側:SSP−C接続用、右側:RO基板接続用) |
※ 火災報知器や非常開放装置との連動は、電気錠の制御盤で行います。停電したときに解錠のままにするか施錠のままにするかは、電気錠側の設定で決まります(停電と通信障害のときの動き)。
振る舞い
解錠の操作ごとの振る舞い
TOBIRAは a接点(ふだんは開いていて、動作したときに閉じる接点)で動作します(参考:リレーの接点の種類)。RemoteLOCKクラウドからの制御も含めて、解錠の操作ごとの振る舞いを示します。
| # | 操作 | 解錠のときの動作 | オートロック | ネットワークが切れているとき |
|---|---|---|---|---|
| 1 | スライダーの操作(解錠・施錠) | 自動ドアとの連動 の表のとおり | オートロックしません。スライダーの操作で施錠する必要があります | 機能しません |
| 2 | 一時解錠ボタンの操作 | 解錠(振る舞いは同上) | 画面の設定値に従ってオートロック | 機能しません |
| 3 | URL解錠 | 解錠(振る舞いは同上) | 10秒後にネットワーク経由で施錠(SADIOT ROOM では20秒) | 機能しません |
| 4 | 認証情報(PIN・FeliCa・QRコード)で認証OK | 解錠(振る舞いは同上) | 画面の設定値に従ってオートロック(オートロックスケジュールを含む) | 機能します。ただし、イベントは RemoteLOCKクラウドまで届きません |
| 5 | カギの開閉スケジュール | 解錠(振る舞いは同上) | 画面の設定値に従ってオートロック(オートロックスケジュールを含む) | 機能しません。ただし、オートロックは機能します |
エレベーター
エレベーターの各階制御
各階の制御が要らなければ、TOBIRA基板(LP1501)だけで施工できます。各階の制御が必要な場合は、LP1501 に増設のリレー基板 MR16OUT-S3 をつなぎます(MR16OUT マニュアル)。リーダーと基板のあいだの配線(規格:CPEV)は100mくらいまでは問題ありませんが、それ以上は中継・増幅のための部材が必要です。
左:かごの中の操作盤の下に付けたリーダー(各階の表示はぼかしています)。右:TOBIRA基板と増設のリレー基板を収めたボックス
必要な部材と制御のパターン
| 必要な部材 | 制御フロア数 | 通線距離 | 設置例 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| TOBIRA(LP1501) | 2フロアまで | 100mまで | パターン① パターン② |
エレベーターの制御では、リーダー1台で2フロアまで制御できます |
| +MR16OUT | 3〜18フロアまで | 100mまで | パターン③ | 複数枚に拡張できます |
| +コンバータのセット(2030・2031) | — | 100mを超える場合 | パターン① パターン②※ |
通線距離は、TOBIRA基板からテンキーリーダーまでの距離です |
※ コンバータは、TOBIRA基板からテンキーリーダーまでの通線距離が100mを超えるときに要ります。元の資料の設置例の欄は「パターン①・②・②」で、3つ目は③の誤記の可能性があります。
パターン①〜③
| パターン | 制御 | リーダーの位置 | できること |
|---|---|---|---|
| ① | エレベーター(EV)の呼び出し制御 | EVの外 | 認証すると、エレベーターを呼べます |
| ② | 認証のあと、全フロアを押せる | EVの中 | 認証すると、全フロアのボタンを押せます |
| ③ | 認証のあと、宿泊階だけ押せる | EVの中 | 認証すると、宿泊フロアのボタンだけを押せます 月額利用料は別にご案内します(RemoteLOCK・TOBIRAの価格とお見積り) |
制御の考え方
制御は、フロアごとの無電圧a接点の方式です。RS422 の信号コマンドの方式ではありません。
| 内容 | |
|---|---|
| 制御信号 | QRコードで認証すると、TOBIRAのEV基板(制御部)が、対象のフロア(複数可)の無電圧a接点を5秒間(固定)出力します。 |
| エレベーター側 | エレベーターの制御盤は、TOBIRAからの無電圧a接点を受けている間(5秒間)、または接点を受けたときに、エレベーター側で決められたルールで、対象のフロアの押しボタンを有効にします。 |
| 施工 | フロアごとの接点を1P(1対)ずつ接続します。端子台を設けるかどうか、制御盤や端子台の設置箇所は、別途打ち合わせで決めます。 |
| 常に押せるフロア | 図の例(1F〜13F)では、押しボタンが常に有効な 1F と 13F は結線が要りません。将来の対応も含めて、結線するかどうかを検討します。 |
EV制御の概念。左:TOBIRA EV基板(制御部)と接点端子。右:エレベーターの制御盤
工事区分と配線の種類
エレベーターの制御盤とTOBIRAのEV制御盤のあいだに「接点渡し端子台」を置き、エレベーター業者と電気設備業者で配線を分けます。
| 区間 | 配線 | 施工 |
|---|---|---|
| EV制御盤 〜 接点渡し端子台 | フロア制御用 CPEV0.9-13P ×1 QRリーダー用 CPEV0.9-5P ×1 |
エレベーター業者 |
| 接点渡し端子台 〜 TOBIRA EV制御盤 | フロア制御用 CPEV0.9-13P ×1 QRリーダー用 CPEV0.9-5P ×1 |
電気設備業者 |
| EVかご内のQRリーダー 〜 EV制御盤 | QRリーダー用 CPEV0.9-5P ×1 | エレベーター業者 |
| TOBIRA EV制御盤の電源と通信 | AC100V+LAN | 電気設備業者 |
※ 接点渡し端子台の設置場所は調整が必要です。TOBIRA EV制御盤の近くになることが多く、TOBIRA EV制御盤の近くに設置する場合は、端子台用のボックスはTOBIRA側で準備します。
※ TOBIRA EV制御盤の設置場所も、現場ごとの打ち合わせで決めます(元の図では接点渡し端子台・TOBIRA EV制御盤とも「設置場所未定」)。
EV制御の工事区分・配線の種類と、コンバータの結線
通線距離が長いとき(コンバータ)
通線距離が長い場合は、コンバータを制御盤の側とテンキーの側に1つずつ、1セット入れます。図では、TOBIRA EV制御盤の側と、EVかご内のQRリーダーの側に入れています。結線は次のとおりです。
| つなぐところ | 端子と線 |
|---|---|
| QRリーダー → コンバータ 2030 の INPUT | ① DC12V(赤)、② GND(黒)、③ Data-0(緑)、④ Data-1(白) |
| 2030 の OUTPUT → 2031 の INPUT | ⑥ から ⑥、⑦ から ⑦(From 6 to 6、From 7 to 7) |
| 2031 の OUTPUT → TOBIRA基板のリーダーコネクタ | ① VO(赤)、② GND(黒)、③ CLK、④ DAT |
| QRリーダー → TOBIRA基板(コンバータを通さない) | BUZ(黄)は BUZ へ、LED(橙)は LED へ |
コンバータの出力の対応。 コンバータ 2031 の出力の ③・④ と、TOBIRA基板の DAT・CLK の対応は、結線の前にコンバータの資料でご確認ください。
Mercury の構成図(1501 - ELEVATOR CONFIGURATION)
基板メーカー(Mercury)の、LP1501 でエレベーターを制御する構成図です(RemoteLock、2020)。LP1501(図の「1501」)の TB2 のリーダー端子から MR16OUT へ配線し、TB3 にリーダー、TB4 に電源をつなぎ、D8 の出力とも結線しています。MR16OUT の設定は Address 1、ディップスイッチは S1 と S6 を ON にしています。図の NOTES の内容は次のとおりです。
- エレベーターのかご1台ごとに、Mercury LP1501 コントローラーを1台使います。
- LP1501 のリレー2つと、増設パネル MR16OUT のリレー16個で、この基本の構成では合計18フロアを制御できます。
- 1台のコントローラーに、MR16OUT を最大8枚まで増設できます。
- 1台のコントローラーで扱えるフロアは、最大128フロアです。
- ユーザーと認証情報には、かごの中のフロアごとに個別に権限を与えます。
- 一般的なかごの配線は、フロアごとに1対の線で、MR16OUT の個別のリレーにつなぎます。この場合、イベントはかご単位でしか記録できません(かごの中で認証が成功・失敗したことは分かりますが、どのフロアのボタンが押されたかは分かりません)。
- かごの中の各フロアのボタンに2対目の線があれば、これを増設パネル MR16IN につなぐと、フロア単位のイベントを記録できます(かごの中で認証し、かつ何階が行き先に選ばれたか、など)。
- かごの中のリーダーで有効な認証情報(PIN・近接カード)を示すと、5秒以内にフロアを選べます。選んだフロアが許可されていれば、ボタンが点灯したままになり、かごはそのフロアへ向かいます。許可されていなければ、ボタンは点灯したままにならず、かごはその位置にとどまります。
- フロアグループを定めて、エレベーターのフロアや、複数のかごのフロアをまとめられます。
- 共通のドア・フロアの定義を作り、アクセスユーザーやゲストへの割り当てをしやすくできます。
- フロアは個別に施錠・解錠できます。たとえば「公開」フロアとして、選ぶ前に有効な認証情報を要らないように設定できます。ロビーやプール・ジムの階によく使います。
- エレベーターの制御は、クラウド管理画面で設定・管理し、RESTful API からも操作できます。フロアは、入退室管理のドアの錠と同じように検出・定義・設定します。
出典:Mercury「1501 - ELEVATOR CONFIGURATION」(RemoteLock、2020)
参照資料
| 資料 | 内容 |
|---|---|
| LP1501 インストレーションマニュアル | TOBIRA基板(Mercury LP1501)の設置と仕様(英語) |
| MR16OUT-S3 マニュアル | エレベーターの各階制御で使う増設リレー基板(英語) |
| TOBIRAの仕様書 | 基板(LP1501・EP1501)ごとの設置マニュアル |
| 電材堂 CPEV・電材堂 AE | リーダー用・電気錠制御盤用のケーブル |
| K-series・X-series | 認証リーダー(テンキー/カード、ICカード) |
| ナブコ 自動ドアのしくみ | 自動ドアの起動センサーと開閉の制御 |
| 美和ロック BAN-DS1 仕様書 | 2線式電気錠制御盤のタイマー入力端子(株式会社アイデンティクサービスのWebサイト) |
| リレーの接点の種類 | a接点・b接点の説明 |
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